綾、あずま、希、シロクマの4人のルートを終えるとタイトル画面に"graduation"が追加され、綾√と桜√に行けるようになります。
ちなみになんか竹田とかのサブキャラルートも開放されます。金崎に関してはCG回収がありますが、他は特にないのでおまけ的な扱いです。
あらすじ
Graduationは桜√でいわばグランドルートですが、途中の選択肢で綾ENDにも行けるようになっています。
卒業間際に入った桜や行事に参加しなかった初雪の為にもう一度行事をやり直してオリジナルの卒業アルバムを作ることになります。
卒業アルバム用の写真が集まり編集していると、桜の写っている写真だけ白い光がかかっています。初雪は桜もまたゴーストであったことに気づきます。
その晩桜に尋ね、桜がゴーストであったことがわかります。桜はサクヤに頼み自分を討たせます。
ランに続き桜も失った初雪は復讐することを決心します。希達はサクヤから話を聞き初雪を助けるべくホテルへ向かいます。
希やあずま達は初雪の味方をする綾やゴースト達と戦います。追い詰められた初雪はホテル内に逃げ込み、忘れていた過去を思い出します。
内田川邊市は旧内田市と旧川邊市が合併してできた街ですが、その合併は諍いを起こしていました。内田市の政治は神事を司っていたカスガが担っており、初雪の父親大野はその代表でした。
大野が主催するパーティーが開かれ、そこには初雪や桜も参加していました。二人は将来を担う象徴としてパーティー内で婚約しました。
しかしその直後、主に大野を狙った川邊市の人間により爆発事故が起き、多くの人々が亡くなります。大野や初雪は生き残りますが桜はそこで亡くなっていました。
大野は川邊に復讐するため初雪をゴーストチャイルドに仕立て上げ、その世話係として同じく事故の犠牲者であったランに初雪を任せます。ランはレイスとして初雪の世話をしていました。
一方桜は内田市に存在するたくさんの精霊達の怒りを治めるゴーストチャイルドになります。最初は拒みますが、初雪を守るためにその役目を全うすることを決めます。
ランが襲われた冬の夜、サクヤはランを討った後、桜と出会いました。桜は一つの季節の間だけ、初雪と触れたいと願います。そして冬が終わったならば自分を討つことを条件に取引します。
初雪はそんな桜や皆の思いに報いるため、復讐を止め、生者として生きていくことを決めます。初雪に取り憑いていた大野の魂を討ち、初雪はゴーストチャイルドでは無くなります。
卒業式が終わった後、学園内を歩き回っていた初雪は後輩達や同級生と会話し、何だかんだで学園で過ごした3年間が悪いものではなかったと感じます。
そして学園を去る最後に撮った集合写真には初雪に抱きつく桜が写っていました。
感想
ちなみに綾√は閑達に綾を殺され、初雪は綾と共に佐々木恭悟達を巻き込んでホテルで焼身自殺します。ホントあややは報われないなあ…
ここまで振り返って、初雪が悩んでいたのは
- 復讐の思いから解放されて生者として生きていく。
- 復讐を果たして死者の世界に行く。
のどちらかという選択だったのでしょう。
1つ目がまさにこのGraduationルートで、生者として卒業することができたわけです。そして僕の予想ですが、希√もおそらくこのパターンです。希に会うため復讐から決別したのではないかと。
2つ目はGraduation綾√に相当すると思います。初雪は綾を巻き込んでしまったことを後悔していましたが。結局のとこ初雪が復讐に成功するのはこのENDだけです。
なお、サブキャラ達にふらふら会いに行ってると初雪の代わりに桜が街を滅ぼし、桜と共に永遠の冬を過ごすことになります(BAD END)。初雪は桜が全てを滅ぼした後の世界を死者の世界と呼んでいたのでこのパターンに当たるでしょう。また、ラン√も同様な終わり方です。
シロクマ√は復讐を失敗するが死者の世界に行く、という2つ目の選択肢に似ているような終わり方です。
あずま√はよくわかんないです。初雪はゴーストとしてあずまに会いに来ていたようですが永遠の冬を過ごしてはいませんからね。個人的に一番しっくりくるのは2番目の選択肢で、死者としてたまに会いに来てるのかな…? 復讐に成功していませんが。
総評
- シナリオ性:◯
ストーリーそのものは大変良かったと思います。はつゆきさくらを泣きゲーと評している人もいますし、それは十分理解しました。
ただ僕の場合、上にも挙げたようなよくわかんない所が多くてストーリーに集中し切れないことがありました。そういうのがスッキリ解決できてたら更に良かったのではないかと思います。
- キャラクター:◎
文句なしの◎です。ちなみに僕のお気には希です。別にメアボイスに釣られたわけではない。。。
- CG・背景等:◯
CGや背景絵は良かったと思います。保存したくなるようなCGが多かったし、枚数も結構あって驚きました。
ただ偶に切り貼りの立ち絵があったのが気になりました。特にあずまのスケートドレスは時間が長かったので特に印象に残りました。まあそこまで悪いとは思いませんが。
- 音楽:◯
曲・BGM共に大変良かったと思います。「Hesitation Snow」や「Presto」、「メリーゴーランドをぶっ壊せ」は前から知ってましたがEDの「風花」や「GHOST×GRADUATION」も良かったし、「freak of nature:start」はカッコよかったです。
じゃあなんで◎じゃないかというと、これらの曲が挿入歌として使われまくってたからです。ホントに一瞬だけ挿入されたり多用されまくってたのが地味に気になりました。
ちなみに希BGMがIIDXerには中々来るものがあるエフェクトがあって結構お気に入りです。
- 総評:◎
いつもの如く二重丸ですが、名作なんだからしょうがないよね。
他のエロゲと比べ、最高なHAPPY ENDはなくて、どこか切ない感じにさせてくる所が一風際立っていると思います。
シナリオ重視なゲームでイチャ成分は少なめです。シナリオゲーを楽しみたい方にはオススメすべき作品だと思います。